『森に眠る魚』 [本]
角田光代著(双葉文庫)
ママ友怖い、お受験怖い!
でもほんとうに怖いのは何だろう。
人と比べて劣っていると、自分が思うことだろか。
それを恥じる気持ちだろうか。
それとも人の不幸を願ってしまう自分の心の内だろうか。
人を妬んだり羨んだり、当たり前の感情だと思いつつ、いけないことだとブレーキをかけて自分を追い詰めてしまう人の、どこがいけないんだろう。
すごく良い人たちではないか。
だれもが陥りそうな、心の隙間の暗い森、引き込まれるように読んでしまった。
ママ友怖い、お受験怖い!
でもほんとうに怖いのは何だろう。
人と比べて劣っていると、自分が思うことだろか。
それを恥じる気持ちだろうか。
それとも人の不幸を願ってしまう自分の心の内だろうか。
人を妬んだり羨んだり、当たり前の感情だと思いつつ、いけないことだとブレーキをかけて自分を追い詰めてしまう人の、どこがいけないんだろう。
すごく良い人たちではないか。
だれもが陥りそうな、心の隙間の暗い森、引き込まれるように読んでしまった。
『ひとりの女』 [本]
群ようこ著(朝日文庫)
群さんにはまってるんだけど。
も、ホントに、妙齢の独身女性象がリアル。煙たがられように「え、これ、私かも……」とどきりとしたり、「いやいや、私には地位も肩書もないし」と卑下してみたり、感情が忙しい。
この本も、「いる、いる、こういう人!」と思いながら、「いや、昔いた!」と思い直した。
会社では、40代の女性管理職がどんどん増えてきてるけど、この本のマイコさんほどの働きウーマンは居ないように思える。
そもそも、フレックス勤務が導入されたから、遅刻という概念が無くなってる。
時間通りに出社しない若手に物申すどころか、中堅、大ベテランもそうだから、「そいうもんか」と自分の考え方を変える必要がある。
時代は変わったなぁ。
マイコさんに近しいタイプは、50代後半から定年後再雇用でお勤めされている先輩女性たち。
といっても、若者には厳しいが昔ほど勢いなく、比較的丸くなられている方が多いかも。
群さんの本を読むと、将来の「もとて不安」が「ちょっと不安」に和らぐのでつい夢中になって読んでしまう。
群さんにはまってるんだけど。
も、ホントに、妙齢の独身女性象がリアル。煙たがられように「え、これ、私かも……」とどきりとしたり、「いやいや、私には地位も肩書もないし」と卑下してみたり、感情が忙しい。
この本も、「いる、いる、こういう人!」と思いながら、「いや、昔いた!」と思い直した。
会社では、40代の女性管理職がどんどん増えてきてるけど、この本のマイコさんほどの働きウーマンは居ないように思える。
そもそも、フレックス勤務が導入されたから、遅刻という概念が無くなってる。
時間通りに出社しない若手に物申すどころか、中堅、大ベテランもそうだから、「そいうもんか」と自分の考え方を変える必要がある。
時代は変わったなぁ。
マイコさんに近しいタイプは、50代後半から定年後再雇用でお勤めされている先輩女性たち。
といっても、若者には厳しいが昔ほど勢いなく、比較的丸くなられている方が多いかも。
群さんの本を読むと、将来の「もとて不安」が「ちょっと不安」に和らぐのでつい夢中になって読んでしまう。
『老後の資金がありません』 [本]
垣谷美雨著(中公文庫)
面白かった。
ハラハラしながら読んだ。
まるでミステリーのような展開もあり、お義姉さん、お姑さんとの関係にも目が離せない。
貯金がどんどん目減りしていく恐怖、今後の生活の不安。お金セミナーのしょうもなさ。
もう、我がことのように感じてしまった。
イッキ読みしてしまった。
面白かった。
ハラハラしながら読んだ。
まるでミステリーのような展開もあり、お義姉さん、お姑さんとの関係にも目が離せない。
貯金がどんどん目減りしていく恐怖、今後の生活の不安。お金セミナーのしょうもなさ。
もう、我がことのように感じてしまった。
イッキ読みしてしまった。
コミック『ばらかもん』 [本]
ここ数年で一番好きな作品。
何回読んでも、声を出して笑ってしまう。
そのなかでほろほろと泣けてしょうがないエピソードも詰まっている。
この作品のお陰で、五島列島に激しくひかれているし、通りすがりに「書道展」の文字を見ると、
ふらりと立ち寄ってしまう。
その『ばらかもん』が実写ドラマになった。
なんと。
なるや美和やタマ、ヒロシに郷長… そして先生…。
正直、私は原作大ファンなので、微妙。
何回読んでも、声を出して笑ってしまう。
そのなかでほろほろと泣けてしょうがないエピソードも詰まっている。
この作品のお陰で、五島列島に激しくひかれているし、通りすがりに「書道展」の文字を見ると、
ふらりと立ち寄ってしまう。
その『ばらかもん』が実写ドラマになった。
なんと。
なるや美和やタマ、ヒロシに郷長… そして先生…。
正直、私は原作大ファンなので、微妙。
『老いの身じたく』 [本]
幸田文・著(平凡社)
自分では、なんて表現したらいいのかわからないふとした感情を、
すとんと腹落ちする表現で言語化してくれる。
『崩れ』を
読んだ時から、この方の文章のトリコだ。
『老いの身じたく』では、おばあさんの誰にともなくつぶやいたひとことを耳にしたその時の状況を、
”(前略)至極自然に言葉になって口を出たのだろうし、私のほうはそれこそ全く、思いもかけぬ不意のうちに、ただ耳があったがために聞こえて聞いた、ということである。”
と記されていた。
その状況が目に浮かぶようだ。
すごい文章力。
思わず備忘録として記してしまうほど。
自分では、なんて表現したらいいのかわからないふとした感情を、
すとんと腹落ちする表現で言語化してくれる。
『崩れ』を
読んだ時から、この方の文章のトリコだ。
『老いの身じたく』では、おばあさんの誰にともなくつぶやいたひとことを耳にしたその時の状況を、
”(前略)至極自然に言葉になって口を出たのだろうし、私のほうはそれこそ全く、思いもかけぬ不意のうちに、ただ耳があったがために聞こえて聞いた、ということである。”
と記されていた。
その状況が目に浮かぶようだ。
すごい文章力。
思わず備忘録として記してしまうほど。
『霊長類ヒト科 動物図鑑』 [本]
向田邦子(文集文庫)
昭和の頑固おやじな日常話が好き。
「え、そんなことが?」とか「昔はそうだったのか」という発見がいっぱいある。
だだ、読む分には楽しいけれど、いざ自分の父母だったらちょっと耐えられない!
私だと堪え性がないから、反抗したくてもできなくて、ものすごく心卑屈に育ちそう。
そうならないところが、教養なのかも……。
昭和の頑固おやじな日常話が好き。
「え、そんなことが?」とか「昔はそうだったのか」という発見がいっぱいある。
だだ、読む分には楽しいけれど、いざ自分の父母だったらちょっと耐えられない!
私だと堪え性がないから、反抗したくてもできなくて、ものすごく心卑屈に育ちそう。
そうならないところが、教養なのかも……。