『姑の遺品整理は、迷惑です』 [本]

2024-03-21T22:24:45.jpg
垣谷美雨・著(双葉文庫)

ジワる。

突然姑が亡くなった。遺品整理をしなくてはならないが、終の棲家はエレベーターのない団地の4階だった。
しかも姑は物持ちで、片付けても片付けても、物は出てくる。

その度、姑に悪態をつきながら、整然と身支度をして潔く逝った、実家の母と比べる主人公。

そうこうしているうちに、団地の自治会の面々が手伝いを名乗り出て、生前の姑に世話になったという。

他人から聞く姑の話は、いままで自分が見てきた姑とはまた違う一面で、人情味に溢れた人だったと知れる。

部屋の片付けをひたすらする話なんだけど、荷物一つに故人の人柄がにじみ出ていて、「私もこういう(この話のお姑さんみたいな)人になりたい」と思ったよ。

読み終わったら、心がほわほわしている。
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