『蟻の菜園』 [本]
柚月裕子・著(角川文庫)
弱い。姉に守られるのが当たり前と思っているかのように全身で縋る妹。
そして心の平穏を保つためにギャンブルに依存。
お金を工面するために姉の名を使う。
姉がかわいそうだ。
どこまて甘えるんだ。
と、五章くらいまで思っていた。
ところが最終章でこのタイトルに至り、ものすごく得心。
そういうことだったのか。
主人公のライターが、たどり着いた真実をどう記事にするのかすごく興味あったんだけど、そういう終わりではなかった。
私だったら書けるだろうか。
最善手だと思って助けた方法が、数十年後悲劇を生んだ。
手を貸した善意の人を、記事で暴けるだろうか。
暴く必要があるだろうか。
知る権利、知らせる義務。
ものすごく深い小説だった。
弱い。姉に守られるのが当たり前と思っているかのように全身で縋る妹。
そして心の平穏を保つためにギャンブルに依存。
お金を工面するために姉の名を使う。
姉がかわいそうだ。
どこまて甘えるんだ。
と、五章くらいまで思っていた。
ところが最終章でこのタイトルに至り、ものすごく得心。
そういうことだったのか。
主人公のライターが、たどり着いた真実をどう記事にするのかすごく興味あったんだけど、そういう終わりではなかった。
私だったら書けるだろうか。
最善手だと思って助けた方法が、数十年後悲劇を生んだ。
手を貸した善意の人を、記事で暴けるだろうか。
暴く必要があるだろうか。
知る権利、知らせる義務。
ものすごく深い小説だった。