『方言でたのしむ イソップ物語』 [本]

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安野(あんの)光雅 著(平凡社)

なんとなしに、たまたま目に入って借りた本。
聞き馴染みのない方言で書かれていて、時々日本の時事ネタが混じってる。
「イソップ物語って日本の昔話だったったけ??」とちょっと混乱した。

なんで方言なのかなー、と読みすすめると
「テレビがこの国の文化に大きな影響をもたらし、山形だけでなく、全国の方言に深刻な影響を及ぼした」とあった。

NHKのアナウンサーだった方が、地元の方言で憲法を読んてほしいと言われたことがあったそうで、どんな立派な憲法でも、共通言語に変えて言うだけではピンとこない。
「ほんとうに心から叫ぶときは、子どものころから親しんだ方言でなくてはできない」と書いていた。

すごく納得。
感情が昂ぶったときはつい、方言でるし。

そして、関西人の私からすると、東北弁や九州弁で書かれたこれらの物語、状況がよくわらなかった。馴染みのあるお話のハズなのにね。
方言は、自分にとって異文化だということに改めて気づけた。

方言が大事というより、その土地に根付いた文化が言葉の端々に息づいていて、それらが消えていくことに何とも言えない焦燥感を感じる。

奥深い本だったー。
装丁もおしゃれ!

図書館って、やっぱり大事。
いろんな本に出会えるよ。
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