『吉本興業、カネの成る木の作り方』 [本]

2021-05-29T17:14:38.jpg
大下英治 :著(講談社)

図書館で別の本を探しているときに出会った本。
迷わず借りた。
吉本興業のすごさは、何度不況に立たされても、「これからは萬歳や」「これからはラジオや」「これからはテレビや」と、あの手この手で市場を先読みし、「笑いの文化」を市井に提供し続けていることだと思う。

操業メンバーの方が、これからは萬歳の時代や! となったとき、萬歳師たちに発破をかけたという。
「体の中の毒を消すことができるのは、薬と笑いや。体に効く薬と違って、心に効く笑いは副作用の危険性もないから、ええことずくめや。あんたらは、その尖兵やで」

これが、吉本興業の神髄なんじゃないだろうか。(素人考えだけど)

でも本書の内容が、「こんな沈んだ時代にこそ笑いや!」みたいな美談になっていなくてよかった。
タイトル『吉本興業、カネの成る木の作り方』はすごく納得。
笑いも興行。芸人さんも職業。ビジネスだものね。

最近ニュースでいろいろ取りざたされて、芸人さんたちも大変そうだけど、「箱」があるから
活躍できるっていう側面もあると思うの。
ワタシたち視聴者も、笑いを欲して応援しているんだから、あんまり自分たちのモラルを押し付けるのもどうだろうなぁ。

どうか、「吉本よし」「芸人さんよし」「視聴者よし」の三方よしになりますように。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:moblog